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​絵本一覧


​絵はすべて 浅野陽

工房「牽牛荘」の絵本について

初めて自家製の絵本を作ったのはもう40年も前のこと。
元々は全くの手作り、黒の線だけをコピーして(今は印刷)それに手で彩色した「手彩色」の絵本でした。
時代が下り、パソコンで画像を作れるようになり、家でも中身を印刷できるようになりました。
以前和綴じの製本屋に勤めていた浅野哲示がそれを本の形にしました。ほとんどがこの形式ですが、唯一出版社から出版されたのが「海に入るみこし」です。

房総大原の秋祭りを題材にした「海に入るみこし」は2003年に古今社から発行されました。初めてこの祭りを見てからずっと描きためていたスケッチを元にして作った絵本で、2日2晩にまたがる祭りに町中が熱気に包まれる一部始終を描いてあります。
日本図書館協会推薦図書にもなり、地元の方には大変喜んでもらえた絵本でしたが、数年前に出版社「古今社」が廃業してしまい購入できなくなりました。

 

道成寺のページ保存1.JPG
絵本「道成寺」

お能や歌舞伎の「道成寺」を知っていらっしゃる方は多いでしょう。
道成寺の僧たちが、昔焼かれた鐘を再興し、鐘供養をしているところへ美しい女(白拍子)が現れ、
鐘を供養させてほしいと言う。踊りを踊りながら鐘に近づき、ついに鬼の本性を現すというお話。
これは、実はある話の後日譚なのです。
よく知られているのは安珍清姫の伝説で、蛇に変身して僧を焼き殺した清姫の亡霊が
四百年後の道成寺に現れて、上のような展開になるのです。
この安珍清姫伝説よりさらに古い物語の原型が「今昔物語集」の中にあります。
紀伊國の道成寺の僧、法華を写して蛇を救ひたる語 第三「牟呂群(むろのこおり)の悪女」という題名です。
この絵本「道成寺」は今昔物語のものを本体に、道成寺縁起絵巻の、蛇に変身するところを組み合わせて作りました。
人形浄瑠璃の「日高川」に似た物語のすじになっています。

 

時代背景としては醍醐天皇の御代、熊野詣でが大変にはやっていた頃です。
熊野の古道は私も実際に歩いてみましたが、大変険しい道で昔は人家もあまり無かっただろうと思われます。
何日も前に出発した男を追いかけるには着物を着た女の足では無理だっただろうな、
やはり鬼にでもならなければ追いつけなかっただろうという気がしました。
 
この本は子供向けではないのですが、お能や歌舞伎を知らない人や若い人、外国の人にも、
日本に昔からある有名な物語を知ってもらいたいと思い、わかりやすい話に仕上げたつもりです。
お能や歌舞伎の「道成寺」に親しみのある方にはその元になった話を知ってほしいと思いました。
(案外知らない人は多いんですよ)

 

お能の道成寺に使うお面は国立能楽堂の展示室でスケッチしましたが。
こちらは日本画の「蛇の面」という絵に使いました。絵本の方は、それほど恐い絵は出てきません(笑。
どちらかというと、それほどまでに深い恨みを持つようになった女の心、悲しさに重点を置いて書いてみました。
私は大変に感情移入してしまうおななしだったのですが、みなさんはどうでしょうか?
絵本でお楽しみいただければ幸いです。
 

◆本のサイズ 170mm×230mm    ◆表紙 布   
◆和綴じ(カックリ返し)¥5000+送料   

豆本 ¥2000 英語版(間略製本) ¥2500  
 
★カックリ返しというのは、お経の本のように両側に表紙がついて、中身が交互に折れている和綴じの製本で、
全部開くと平らになります。

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